コーヒー依存気味の生活は大変です。

朝に飲み、昼に飲み、作業中にも「集中用」と言いながら飲む。

気づくとカプセルが消えています。

あれは飲み物ではなく、財布に小さく穴を開ける装置なのかもしれません。

安く飲みたいので、UCC DRIP PODからデロンギ系に替えたらどうなるのかを考えます。

ただ、デロンギ系は本体が高い。

節約のつもりで高級家電を買って、結局たいして使わない。

それは節約ではなく寄付です。

なので今回は、本当に買い替えていいのか、損益分岐点で判断します。

目次

結論:1日2杯以上なら、デロンギ系は現実味が出る

まずは細かい条件より、どれくらい飲めば本体代を回収できるのかを計算します。

損益分岐点の目安

安い豆を使う前提なら、デロンギ系の本体代の損益分岐点はだいたい 1,000〜1,700杯 です。

すごい数字です。

でも、コーヒーを毎日飲む人間は、この数字を笑えません。

怖いのは才能ではなく習慣です。

飲む量ごとの目安はこんな感じです。

飲む量元を取る目安
1日1杯約3〜5年
1日2杯約1.5〜2.5年
1日3杯約1〜1.5年

1日1杯と2杯以上で判断が変わる

1日1杯だと、元を取るまでが長いです。

節約目的だけで買うには、ちょっと渋い。

「よし、節約だ」と言いながら7万円の機械を置く姿には、少し矛盾があります。

でも、1日2杯ならかなり現実的です。

家族も飲む、在宅で1日2〜3杯飲む、カプセルを定価寄りで買っている。

このあたりに当てはまるなら、デロンギ系に替える判断はかなりありです。

「高いから無理」で終わらせるより、杯数と差額で見たほうが判断しやすいです。

前提:細かすぎると嫌になるので、ざっくり行く

ただし、計算条件を盛りすぎると何も決められなくなります。

今回の計算はざっくりです

こういう計算は、細かくやりすぎると嫌になります。

水道代、電気代、除石灰剤、豆のロス、気分、人生。

全部入れ始めると、もうコーヒーではなく会計監査です。

なので今回はざっくりです。

カプセル式とデロンギ系を、次の条件で比べます。

項目概算
UCC DRIP POD系カプセル約80〜90円/杯
デロンギ系+安い豆約15〜25円/杯
デロンギ系本体約6万〜7万円台

UCC DRIP PODのカプセル代

UCC DRIP PODは、確認時点の公式ストアで12杯入りの商品が税込1,088円前後から2,000円台前後でした。

12杯入り1,088円なら、1杯あたりは約91円です。

まあまあします。

1杯だけならかわいい金額です。

でも、毎日飲むとかわいくありません。

まとめ買い、定期便、セールで買えれば、70〜80円台まで下がることもあります。

カプセル式は安く買えるときもありますが、油断すると普通に高い。

専用カプセルは「便利」の代わりに、逃げ道が少ないです。

デロンギ系の本体代と豆代

デロンギ系の本体は、マグニフィカS ECAM22112のような定番機を比較対象にしました。

実売価格は時期や色で変わります。

損益分岐点を見るなら、本体代は6万〜7万円台で置いておくと現実に近いです。

豆代は、安い豆を2円/g前後で買う前提です。

デロンギの取扱説明書では、マグニフィカS系の1杯あたりの豆量は約6〜10gが目安とされています。

今回は分かりやすく、1杯10gで計算します。

2円/gの豆なら、豆代は1杯約20円です。

ここが全自動コーヒーマシンの強いところです。

本体は高いですが、1杯の材料費はかなり下げられます。

最初に大ダメージを受けて、あとからじわじわ回収していくタイプです。

買い替え判断は「気分」ではなく「何杯」で見る

買う前のテンションだけで決めない

ここで確認するのは、「デロンギ系は最高です」みたいな話ではありません。

そういうテンションで買うと危ないです。

買ったあとは、置き場所と手入れが現実になります。

飲む量と1杯あたりの差額から、買い替える意味があるかを判断します。

損益分岐点の式

判断材料は、損益分岐点です。

難しそうですが、式は単純です。

損益分岐点 = デロンギ系の本体価格 ÷「今の1杯単価 − デロンギ系の1杯単価」

61,800円の本体で計算する例

たとえば、本体価格61,800円、カプセル70円/杯、デロンギ系20円/杯で計算します。

61,800円 ÷(70円 − 20円)= 1,236杯

この場合、1,236杯飲むと本体代を回収できる計算です。

1日2杯なら約618日、つまり約1.7年で元を取る計算になります。

約1.7年。

長いです。

「すぐ元が取れる」とは言えません。

でも、コーヒーを毎日飲むなら、まったく無理な数字でもありません。

コーヒー依存気味の人間は、1.7年くらい普通に飲み続けます。

1杯の差額が、本体代を倒す武器になる

本体代が高くても、毎回の差額が大きければ少しずつ回収します。

差額が大きいほど回収は早い

結局、効いてくるのは1杯ごとの差額です。

カプセル1杯と豆1杯の差が大きいほど、デロンギ系の本体代の回収は早くなります。

毎回の差額は小さいですが、積み上がると本体代を殴り倒します。

今のカプセル単価デロンギ系の1杯単価1杯の差額本体61,800円の回収杯数
65円25円40円1,545杯
70円25円45円1,373杯
80円25円55円1,124杯
82円20円62円997杯

カプセルを安く買えている場合

カプセルを安く買えていて、デロンギ系をメンテ込み25円/杯で見ると、損益分岐点は1,300〜1,600杯あたりです。

カプセルを高めに買っていて、豆代を20円/杯に抑えられるなら、1,000杯前後まで短くなります。

つまり、いま高めのカプセルを買っている人ほど、デロンギ系に替えたときの差額が大きいです。

逆に、カプセルをかなり安く買えている人は、回収まで少し時間がかかります。

全員がデロンギ系に替えれば勝ち、みたいな話ではありません。

カプセルを安く買うのがうまい人は、それはそれで強いです。

回収期間は飲む量で決まる

飲む量で変わる回収期間の横棒グラフ

ここが一番大事です。

同じ1,236杯でも、飲む量で回収期間はかなり変わります。

飲む量1,236杯に届くまで
1日1杯約3.4年
1日2杯約1.7年
1日3杯約1.1年
1日4杯約0.8年

1日1杯なら回収は長い

1日1杯だけだと、節約目的で買うには少し長いです。

元を取る前に、先に気持ちが離れる可能性があります。

その場合、キッチンに高い置物が誕生します。

1日2杯以上なら現実的になる

一方で、1日2杯以上なら話が変わります。

朝と昼に飲む、夫婦で毎日飲む、在宅勤務で午後にも飲む。

こうなると、カプセルはどんどん減ります。

そして財布も静かに減ります。

それなら、デロンギ系の回収期間もかなり現実的です。

たまに飲むだけならカプセル式でいいです。

飲む量が増えるほど、カプセル式のランニングコストが存在感を出してきます。

メンテ費を無視すると、都合のいい夢になる

節約計算では、豆代以外の費用も少しだけ見ておいたほうが安全です。

豆代だけで計算しない

デロンギ系は豆だけ買えば終わり、ではありません。

除石灰剤や水、電気代、日々の手入れもあります。

ここを無視して「1杯20円です」と言い切ると、ちょっと都合がよすぎます。

節約計算は、見積もりを甘くするとだいたい負けます。

1杯25円くらいで見ると安全

ただ、損益分岐点に大きく効くのは主に除石灰剤です。

デロンギの除石灰剤DLSC200は100mLが2本入りで、除石灰ランプや警告メッセージが表示されたときに1回100mLを使います。

水の硬度や使用量で頻度は変わるので、この記事では細かく計算しません。

実用上は、豆代20円にメンテ分を数円足して、デロンギ系を 1杯25円 くらいで計算すると安全です。

甘く見積もって「思ったより得じゃない」となるのが一番つらいので、計算は少し厳しめに見ておくほうがいいです。

デロンギ系に替えるとうれしいこと

替える良さはコストだけではありません。

1杯単価を下げやすい

一番うれしいのは、1杯単価を下げやすいことです。

カプセル式は手軽ですが、飲むほどカプセル代が積み上がります。

全自動コーヒーマシンは本体代が高い代わりに、豆を選べます。

安い豆、大容量の豆、セール品を使えば、1杯あたりのコストを下げやすくなります。

豆を選べる自由度がある

味の面でも、挽きたてで飲めるのは大きいです。

カプセルの味に飽きている人なら、豆を変えられる自由度も大きいです。

毎日飲むものなので、安くなるだけではなく、味を変えられるのも地味に大事です。

今までは「このカプセルを買う」でしたが、デロンギ系に替えると「どの豆にするか」になります。

節約の話をしていたはずなのに、豆を選び始める。

危険です。でも楽しいです。

でも、買わないほうがいい人もいる

飲む量や手入れの感覚によっては、カプセル式のままのほうが合う人もいます。

飲む量が少ない人は微妙

次に当てはまるなら、節約目的だけでデロンギ系を買うのは微妙です。

  • 1日1杯未満しか飲まない
  • 置き場所がない
  • 水タンクやカス受けの手入れが面倒
  • カプセルの味と手軽さで十分
  • 安い豆を探して買うのが面倒

手入れが嫌なら向かない

デロンギ系は全自動とはいえ、完全に手間ゼロではありません。

豆を入れる、水を足す、カスを捨てる、トレイを洗う、除石灰する、といった作業はあります。

カプセル式の「入れて押して捨てるだけ」は、やっぱり強いです。

ここが気に入っている人は、コスト差だけで選ばないほうがいいです。

安くなっても、手入れが嫌で使わなくなったら終わりです。

よくある質問

デロンギは1日1杯でも元を取れますか?

1日1杯でも、長く使えば元を取れる可能性はあります。

ただし、回収まで約3〜5年かかるため、節約目的だけなら少し長めです。

コーヒーマシンより先に、使う気分が変わる可能性もあります。

毎日2杯以上飲む人のほうが、デロンギ系へ替える効果は分かりやすいです。

安い豆を使うと味はかなり落ちますか?

豆によります。

カプセル式より必ずおいしくなるとは言えませんが、挽きたてで飲めることと、豆を選べることは大きな違いです。

最初から大容量の安い豆に全賭けするのは少し怖いです。

飲めない豆が大量にある生活は、なかなかつらい。

まずは飲みやすい豆をいくつか試すほうが失敗しにくいです。

カプセル式からデロンギ系へ替える一番の判断基準は何ですか?

一番の判断基準は、毎日どれくらい飲むかです。

1日1杯ならカプセル式の手軽さを優先してもよいです。

1日2杯以上なら、1杯あたりの差額が積み上がるため、デロンギ系の本体代を回収しやすくなります。

「コーヒー代、さすがに高くないか」と思い始めた人は、一度ちゃんと杯数で計算したほうがいいです。

毎日の小さなカプセル代は、じわじわ響いてきます。

まとめ:1日2杯以上なら、買い替え会議を開いていい

UCC DRIP PODからデロンギ系へ替える損益分岐点は、安い豆を使う前提で 約1,000〜1,700杯 です。

1日1杯なら元を取るまで約3〜5年、2杯なら約1.5〜2.5年、3杯以上なら節約効果はかなり出やすいです。

毎日2杯以上飲むなら、買い替え候補に入れていいです。

まずは1日に何杯飲んでいるかを数えて、カプセル単価と豆代の差を出します。

気合いではなく杯数、雰囲気ではなく差額です。

節約っぽい顔をした高い買い物をしないためにも、いったん数字で殴り合いましょう。